この記事では、銀山温泉で一番人気と言われる能登屋旅館の魅力を余すところなくご紹介します。
銀山温泉は「東の温泉情緒No1」(日経新聞)にも選考された東日本を代表する温泉街です。温泉街自体が大正ロマンの風情ある街並みで、特に雪景色やガス灯の灯る夜景が有名です。
今回は日本秘湯を守る会会員で、本館が登録有形文化財であることから銀山温泉では1,2の人気宿とされる能登屋旅館の、さらに一番人気のお部屋(本館川側和洋室)に宿泊してきました。
この記事では、銀山温泉、能登屋旅館がどんな宿なのか、お部屋と大浴場、貸切風呂、夕食と朝食まで、ブログでフルレビューします。
実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。
【山形県 銀山温泉♨️能登屋旅館】登録有形文化財の超人気宿で大正浪漫と奇跡の街並を楽しむ!
なお、同じ銀山温泉の銀山荘については、別の記事にしてありますので、あわせてご覧いただけると嬉しいです。
山形県 銀山温泉 能登屋旅館 本館川側和室10帖+ツインベッドルーム付き客室(りんどう)に宿泊してきましたので、客室、お風呂、夕食と朝食、館内の様子までブログでご紹介します
銀山温泉 能登屋旅館 基本情報
銀山温泉とは
銀山温泉の始まりは、慶長年間(1596~1615年)といわれています。この地にあった、江戸時代には日本三大銀山にも数えられた延沢(のべさわ)銀山の鉱夫が発見したのが始まりとされています。
1689年には銀山が閉山され、その後も湯治場として栄えていましたが、大正2年の大洪水で温泉街は壊滅的な被害を受けました。その復興に際して各旅館が洋風3~4層の木造建築に建て替え、現在の大正ロマンと言われる独特の温泉街の景観が出来上がりました。
現在の旅館は12軒ほど、昭和61年には「銀山温泉家並保存条例」が制定され、現在の風情ある温泉街の景観の保存に一層の努力がされています。
また1980年代には、NHKの朝の連続ドラマ「おしん」の舞台になったことでも有名です。
銀山温泉では四季折々の景色が見られ、特に冬が有名ですが、春は桜、夏は緑、秋は紅葉と季節ごとに違った風景がみられるのも魅力の一つです。
銀山温泉 能登屋旅館 基本情報
能登屋旅館 基本情報
銀山温泉、能登屋旅館の公式ホームページはこちら。
能登屋初代 木戸佐左エ門は江戸時代前期の1667(寛文7)年に、石川県の能登より延沢銀山へ銀を採掘に来て、銀山が閉山された後もこの地に残り、能登屋を創業したそうです。
木造4階建て、登録有形文化財にもなっている本館は1921(大正10)年ごろに建てられました。銀山温泉では唯一の日本秘湯を守る会の会員宿。
- 客室数:全15室
- 駐車場:完備(温泉街入口の能登屋専用駐車場から歩いて3~4分)
- チェックイン:14:00
- チェックアウト:10:30
銀山温泉 能登屋旅館 場所
住所:山形県尾花沢市大字銀山新畑446
TEL :0237-28-2327
【宿へのアクセス】
自家用車:東北自動車道 山形北ICより国道13号経由で約80分
JR:山形新幹線経由 奥羽本線大石田駅より車で約40分(送迎あり、要予約)
能登屋旅館 客室
能登屋旅館には本館と別館があり、本館は川側で、別館は山側の棟となり、本館の4階が別館の1階と渡り廊下でつながっています。
本館には2階と3階にあわせて9部屋、別館は2階に6部屋あり、全部で15部屋となります。なお、本館にも別館にもエレベーターがあります。
本館は基本的に川側の客室ですが一部(せきれい)に山側の客室がありますので、景色を重視する方は予約の際に注意が必要です。
全室トイレ付きですが、お風呂はついていないお部屋があります(お風呂は大浴場、貸し切りとも充実していますので、基本的には不要だと思いますが)。
本館川側が人気のお部屋ということになりますが、今回宿泊したのはそのなかでもベッド付きで人気No.1といわれる和洋室「りんどう」という角部屋です。
銀山温泉 能登屋旅館 温泉について
銀山温泉では唯一の「日本秘湯を守る会」会員の宿。
お風呂は大浴場が内湯と露天風呂と、貸切風呂(展望露天風呂と洞窟の湯)が2つ。貸切風呂はどちらも特徴的ですのでぜひ御覧ください。(展望露天風呂は冬季閉鎖)
源泉pH6.9のナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉。泉温66.5℃、加水、加温、塩素なしの源泉100%掛け流し。
洞窟の湯は、自家源泉となっていますが、他のお風呂は他のお宿との共同泉となっているようです。
今回の宿泊プランの紹介
電話にて予約
今回予約した本館川側のお部屋は、なかなか予約できないお部屋ということで、電話で問い合わせて予約しました。電話予約でも日本秘湯を守る会のスタンプはしっかり押してもらえました^^。
宿泊費は1泊2日、2食付き、家族3人(大人2人、子供1人)で66,300円(大人26,550円、子供 13,200円でした(休前日))。
山形県 銀山温泉 能登屋旅館 本館川側和洋室「りんどう」に宿泊してきましたのでブログにてご紹介します
銀山温泉〜ホテルまでの道のり
温泉好きの方であれば知らない人はいないであろう銀山温泉の始まりは、今から約400年以上前の慶長年間(1596~1615年)。この地にあった、延沢(のべさわ)銀山の鉱夫が発見したため銀山温泉と名付けられたとされています。
大正2年の大洪水で温泉街は壊滅的な被害を受けましたが、その復興に際して各旅館が洋風3~4層の木造建築に建て替え、現在の大正浪漫(ロマン)と言われる和洋折衷の独特の温泉街の景観が出来上がったとされています。
1980年代には、NHKの朝の連続ドラマ「おしん」の舞台になったことでも有名ですね。
銀山温泉には、12軒の宿があるとされていますが、今回は、一二の人気宿とされ、予約の取りにくい能登屋旅館のさらに最も人気のお部屋とされる本館川側の和洋室に宿泊して来ました。
登録有形文化財の宿の歴史と伝統、秘湯を守る会の素晴らしい温泉、まさに感動の宿泊でした^^。
今回宿泊した素晴らしいお部屋と景観、全てのお風呂と豪華な食事、そして最後に2022年現在の最新の銀山温泉の街並みもご紹介します。
さて、銀山温泉の入り口には、私の記事でも以前ご紹介したことがある銀山荘があります。
そして、奥にはさらに銀山温泉街のお宿の駐車場があります。銀山温泉街には車の乗り入れができないため、自家用車で来た場合には途中の駐車場に車を置いて、そこから宿まで歩く必要があります。
能登屋旅館の駐車場に到着しました。
駐車場では、係の方がバイクで荷物を運んでくれます。そしてここから歩いて宿へ向かいます。
銀山温泉の入り口にある「しろがねはし」。ここが大正浪漫への入り口です。ここからしばしの間、タイムトリップを楽しみましょう!
能登屋旅館までの道のりはまさにタイムトリップ、映画のセットのような銀山温泉の街並みを歩いていると、いやがおうでもテンションが上がって来ます^^
以前別の記事で銀山温泉街の街並みや食べ歩きをご紹介しましたが、その後多少変わって来ています。2022年現在の最新の銀山温泉街については、記事の最後の方でご紹介しますので、是非そちらもご覧ください。
歩くこと約3分、能登屋旅館に到着しました。まずは宿の概要をご紹介します。
銀山温泉 能登屋旅館 宿の概要
能登屋旅館の創業者は木戸佐左ェ門(きどさざえもん)。石川県の能登より延沢銀山へ銀を採掘に来たのち、明治25年に能登屋を創業したとされています。
正面に見える建物は大正10年に完成した木造3階建ての本館。現在の能登屋旅館は4階建ての本館と2階建ての別館から構成されています。
本館中央にある独特の構造の談話室の内部は後で館内をご紹介する際にお見せします。
ジブリ映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモデルにもなったのではないかとも言われる赤い欄干と木造の橋、そして大正時代建築の本館のコントラストは、圧倒的な佇まいでひときわ目立っており、宿の前には記念撮影する人々が絶えません。
向かって左側には2階と3階の部分に鏝絵(こてえ)があります。鏝絵は左官職人が鏝を使って描く日本独特の漆喰装飾です。
今回のお部屋「りんどう」は2階の鏝絵の隣にあるお部屋です。
こちらの鳳凰と桐の装飾も左官職人による昭和7年作の鏝絵。中央には創業者「木戸佐左ェ門」の名が記されています。
鏝絵の施された白い柱を持つ洋風の石組の門と、一枚板の和風の能登屋の看板と玄関は、まさに和洋折衷の大正浪漫、歴史と伝統を感じる重厚なエントランスとなっています。
本館の内装は何度もリニューアルされているようですが、外観は銀山温泉の「家並み保存条例」のため大正時代当時のままとのことです。素晴らしいことですね。
本館は銀山温泉では唯一、国の登録有形文化財に指定されています。
さらに銀山温泉で唯一の日本秘湯を守る会会員の宿。
玄関は日本の旅館らしい玄関となっていますが。お客さんがすぐに外に出て行けるように、外出用のサンダルや右側にかけられているような赤い上着が豊富に用意されています。
フロントからロビーです。
上にあるのは能登屋の家紋「五三の桐」。
ロビーの脇にはお茶や軽食が楽しめるカフェ「山ぼうし」がありました。こちらでは朝食後にコーヒーが振る舞われます。
ラウンジの反対側にもロビーのようなスペースと、売店がありました。
売店では、ちょっとした工芸品や、地元の食材などが売られています。
スナックや絵葉書などもありました。
ロビーの奥の廊下には橋が渡されていましたが、こちらは能登屋の目の前にある橋と似ていて雰囲気を出しているのと同時に、奥のエレベーター部分との段差を解消するためのもののようです。
おしん撮影当時の大女将と女優の音羽信子さんの写真です。当時の撮影は能登屋旅館を貸し切って行われたそうですが(テレビ内での宿名は「銀山閣」)、その辺のエピソードは食事の際に今の女将さんから伺いましたので、後ほどご紹介します。
チェックイン
チェックインはフロントで行いました。
夕食は時間を選択、朝食は7:30から9:00までの時間帯でフリータイムとなっていました。大浴場と貸切風呂の説明、貸切展望露天風呂の予約などを行いました。
能登屋旅館 本館川側和洋室 りんどう お部屋レビュー
今回のお部屋は本館2階の川側和洋室。おそらく唯一のベッド付きのお部屋で、景色もいいことから、人気があり予約の取りにくいお部屋の一つです。
大きめの木のキーホルダーがついた鍵でした。
玄関前の廊下です。すぐ左がトイレになっています。
トイレは一般的なウォッシュレット付きのトイレです。右奥にはお手洗い用のシンクがありました。
こちらの障子のとびらの奥にはベッドルームがあります。
廊下側からの景色は山側の別館ビューとなっています。本館は多くのお部屋が川側(街側)の見晴らしの良いお部屋となっていますが、別館は山側のお部屋が多いので、景色を重視する方はご注意ください。
洗面です。小さめでシンプルな洗面になっています。アメニティは浴衣などと一緒にお部屋の中にありました。
こちらはポットとお茶碗。
上の棚にはほうじ茶のティーバッグと急須がありました。
冷蔵庫の中には何も入っていませんでした。
こちらはベッドルームです。セミダブルのベッドが2つ。
マットレスはシモンズ製のようです。
そしてこちらがリビングの和室。広縁まで入れると15帖+床の間くらいの広さで、かなり広いお部屋です。まずは奥の方に行ってみます。
奥からはこんな景色が見えます。お部屋からの景色としては能登屋の中でもおそらく最も良いのではないかと思います(予約の際に確認したのですが、3階のお部屋は屋根が少し邪魔みたいです)。
下から見た時に鏝絵のある部分がこちら。側面には「のとや」「木戸佐左エ門」の文字が彫られていました。
畳の広縁にはテーブルとチェアがあります。奥には鏡台がありました。
反対側にはクローゼット。
窓側から改めてお部屋を見てみます。12帖以上あり、和室としてはかなり広めです。
中央には立派なテーブルと座椅子がありますね。
手前には床の間があり、奥には32インチ程度のテレビがあります。
アメニティはお部屋にありました。ヘアブラシ、シャワーキャップ、髭剃り、歯ブラシなど一通り揃っています。
浴衣と陣羽織がありました。
フェイスタオルです。能登屋旅館とロゴが入っています。
能登屋旅館について解説します。
能登屋旅館には本館(4階建)と別館(2階建)があり、本館の4階と別館の1階が廊下でつながっています。どちらの館にもエレベーターがあります。
本館に9部屋、別館に6部屋あり、本館は「せきれい」のお部屋を除けばいずれも川側おお部屋となります。トイレは全てのお部屋にありますが、内風呂はないお部屋もあります。
私たちのお部屋は2階川側の角部屋、りんどう。能登屋旅館では唯一のベッド付きのお部屋で、本館川側ということで人気があります。
大浴場は別館の1階にあり、男女分かれていてそれぞれ内湯と露天風呂があります。こちらについては、撮影許可をいただいていますので、後ほどご紹介します。
貸切風呂は2つあり、一つは本館のフロント脇から入って階段を降りた地下にある「洞窟の湯」。こちらは能登屋旅館の元々のお風呂で、自家源泉を引いているそうです(他のお風呂は集中管理による混合泉)。
もうひとつの貸切風呂は「展望露天風呂」。こちらは別館の2階から85段の階段を登った先にある屋外のお風呂となります。
こちらの貸切風呂は、チェックイン時の予約が必要です。
お部屋でwifiが使えます。通信速度は4.1Mbpsとやや遅めですが、銀山温泉でwifiが使えるのはありがたいですね^^
テーブルの上にあるお茶菓子は「古代米大福」
お部屋はエアコンはもちろん、24時間換気もあり、実はかなり新しい設備になっています(2011年ころに新館の増築と共に、館内を全面的に改装したそうです)。
館内を散策
館内を少し散策してみます。
こちらはお部屋と同じ階、2階にある談話室。外から見ると本館中央の出っぱった部分になります。
開放的なスペースに椅子とテーブルがあります。上の透かし彫りの欄間や曇りガラスを組み合わせた窓がレトロモダンでおしゃれです^^
ツヤツヤの階段は、大正時代当時のものを残しているということです。
こちらは3階の談話室。ほぼ2階と同様になっていますが、こちらは窓の外に大きな屋根があって、下が少し見えにくくなっています。
こちらは最上階、4階の談話室。こちらは扉を閉められるようになっていて、個室として使用することができます。
昔風のテーブルと椅子、透かしの入った障子など、当時の面影を残していますね。
照明の上の部分は吹き抜けになっていて、こちらは本館の一番高い部分に当たります。
さて、本館4階から別館側へ歩いてくると、途中に日本秘湯を守る会の提灯があります。能登屋旅館は銀山温泉で唯一の守る会会員となっていて、もちろんスタンプを押してもらうことができます。
こちらは自販機コーナー。
この廊下の奥が別館となります。廊下がツヤツヤなのは本館と同様ですが、やはり棟全体は新しいように見えます。
本館と別館の間にあるカウンターです。このカウンターの奥から大浴場へ行くことができます。
能登屋旅館 お風呂のご紹介
能登屋旅館には大浴場と露天風呂が男女別にあり、さらに貸切風呂「洞窟風呂」と「展望露天風呂」があります。
以下いずれのお風呂についても撮影の許可をいただいています。
貸切風呂 洞窟風呂
洞窟風呂の入り口は本館1階フロントの脇にあり、予約不要で空いていれば利用することができます。
こちらの札を裏返して中に入ります。中から鍵をかけることができます。
洞窟の湯という名前らしく、階段を少し降りたところに脱衣スペースがあります。貸切ですので、2−3人程度の広さになっています。洗面にはシャワーキャップなどのアメニティがありました。
お風呂は折り返してさらに下にあります。
温泉の成分表です。泉質は含硫黄 ナトリウム塩化物・硫酸塩泉。
宿に聞いたところでは、こちらの洞窟の湯は元々の能登屋旅館の自家源泉を利用しているため、少し硫黄の匂いがするそうです。
他のお風呂は、集中管理の混合泉となっていて、洞窟の湯とは泉質が少し異なるそうです。
お風呂はこちらの階段からさらに降ります。降りて行くと硫黄の匂いがほんのりとします。
こちらが貸切風呂 洞窟の湯です。湯舟は2つの部分に分かれていて、3-4人くらい入れそうな大きさです。全体は石とコンクリートでできているように見えます。画面には見えませんが、上の方には換気口があり、空気が入ってきていました。
奥の方はこんな感じで、まさに洞窟です。
反対側も、一部洞穴のようになっています。洗い場やシャンプー類はありません。
お風呂に入った状態ではこんな感じです。
お湯は若干濁っていて、暗いため色はわかりませんが、ほんのりと硫黄の匂いがして、とても温泉らしいお湯になっていました。
源泉100%掛け流しでしたが、湯の温度は意外にもちょうど良く、うまく調整されているようです。
能登屋旅館 大浴場
大浴場は別館の1階から行くことができます。
廊下の奥に大浴場があります。大浴場はおそらく別館新築時に作られたのではないかと思います。
大浴場の前は湯上がりどころのようになっていました。
こちらが入り口です。男湯と女湯の入れ替えはありません。
能登屋旅館 大浴場 女湯
まずは女湯をご紹介します。
脱衣スペースの洗面です。シンクは3つありました。
脱衣スペースは部屋数を考えると十分だと思います。
こちらは女性用の資生堂の化粧品。
アメニティのシャワーキャップやヘアブラシも用意されていました。
お風呂には備え付けのシャンプー類がありますが、それとは別に日本秘湯を守る会の「秘湯くまざさ」シリーズのシャンプーとリンスがありました。
久しぶりに見れてちょっと嬉しかったです♪
こちらが大浴場 女湯です。石造りの湯舟で、大人7-8人くらいは入れそうですね。
お湯も濁り湯になっていてなかなか良い雰囲気です。
シャワースペースは6人分ありました。ちなみに能登屋旅館でシャワースペースがあるのはこちらの大浴場のみとなっています。
お湯の泉質は他のお風呂と同様です。きれいな薄緑の濁り湯になっています。匂いははっきりとはしませんが、触感は少しツルツルします。
こちらが露天風呂です。木造りの湯舟で、4-5人程度の広さですね。周りも木でできていて、開放感と雰囲気はまずまずですね。
お風呂側から見るとこんな感じです。柵の上の方が少し見える程度です。
お湯は内湯と同様で、源泉100%掛け流しです。
能登屋旅館 大浴場 男湯
続いて男湯です。
男湯の脱衣スペースです。レイアウトは対照的、大きさも同様です。
洗面もシンクが3つ、ほぼ同様になっています。
男性用の資生堂の化粧品がありました。
こちらはアメニティです。男性用ですので髭剃りとクシでした。
こちらにも秘湯くまざさシャンプーとリンスがありました。
大浴場 男湯です。女湯とほぼ対照的なレイアウトになっており、同様に湯舟は石造り、7-8人程度入れそうです。奥にはガラス越しに露天風呂が見えています。
シャワースペースも同様に6つ用意されていました。
シャンプー類はアロマドールというブランドでした。
男湯の露天風呂です。こちらも女湯と対称的なレイアウトになっています。湯舟も同様です。
お風呂側から見たところです。全体が木でできていて雰囲気はいいですね。開放感はまずまずありますが、お風呂に入ると景色はあまり見えません。
柵がある奥の方までくると、こんな感じです。林ビューですね^^
お湯も同様の濁り湯で、源泉100%掛け流しです。
貸切風呂 展望露天風呂
もう一つの貸切風呂、展望露天風呂は朝お借りしました。
チェックインの際に希望の時間を聞かれますので、利用を希望する場合は予約をします。
展望露天風呂は別館2階の奥からさらに進みます。
絵を見るとわかりますが、別館2階の奥からはるか上、階段85段を登る必要がありますので、足の不自由な方はご注意ください。
最初の階段はこんな感じです。ここを登るとさらに・・・
こんな感じです。なかなかの階段ですよね^^
階段を登り切った上にはさらに坂があります。
こちらが展望露天風呂の湯屋となります。こじんまりしていますね。
フロントでお借りした鍵で扉を開けて入ります。
入ってすぐ脱衣スペースがあります。広さはこれくらいで、2-3人くらいでしょうか。
奥には洗面とアメニティがあります。
トイレはこちらにありました。
貸切風呂、展望露天風呂です。
洗い場も一つ用意されていますが、シャンプー類はありませんでした。
周りも全て木製でとても良い雰囲気のお風呂です。
木造りで3人くらいは入れそうな広めの湯船になっています。
屋根がかかっていますので、開放感はそれほどありませんが、なんといってもこちらから白銀の滝が見えるのがポイントです。新緑の時期だったので、多少葉で隠されていますが、木々の隙間からなんとか見ることができました。真夏には滝が見えないかもしれません。
湯船に浸かるとこんな感じです。お湯は他のお風呂と同様の薄緑の濁り湯になっていて、もちろん源泉100%掛け流しです。
入る前は少し暑かったので、水で埋めましたが、お湯は十分に楽しむことができました。
会場で夕食会席
夕食は別館1階の「桂」でいただきました。ふすまを隔てて2部屋続きのため、隣の声が結構聞こえました。
畳の上にテーブル席となっていました。
【お子様膳】エビフライ、カニグラタン、お稲荷さん、オムレツ。
【お子様膳】ハンバーグシチュー
【お子様膳】刺身もありました。かなり豪華ですよね^^
大人のメニューです。能登屋名物「鯉の甘煮」、銀山名物「滝川豆腐」、尾花沢牛のしゃぶしゃぶなどが要注目のメニューとなります。
ドリンクメニューです。
今回はこちらの赤湯産のとやワインと、
秘湯を守る会の宿に来たときはいつも注文する「秘湯ビール」
こちらは子供のさくらんぼサイダー
大人のお膳です。食前酒、先付け、前菜、煮物(鯉甘煮)、酢の物(滝川豆腐)が最初から配膳されていました。
【先付け】うるい シャキシャキのうるいでした。
【先付け】ぶなかのか きのこの煮付けです
【前菜】うどニシン
【前菜】桜豆腐 桜餅のような甘い香りのするお豆腐です
【前菜】ホタルイカ
【前菜】こごみ胡麻和え
【酢の物】滝川豆腐 ところてんに豆腐を混ぜた、銀山温泉の伝統の料理。かき混ぜていただくそうです。
実はこれ、短冊に切れていて、普通のところてんよりプチプチした食感で、さっぱりして美味しかったですよ^^
【煮物】鯉甘煮 能登屋旅館の名物料理です。タレが良くしみた逸品。くさみもありませんでした。
【御造り】ボタンエビ、ホタテ、マグロ、タイ、コイのあらい あらいとは、冷水に通して実を引き締める調理方法です。油っこさや臭みが和らぐとされています。
コイのあらい、なかなか食べる機会ありませんが、コリコリして美味しかった^^
【お凌ぎ】蕎麦 そばといえば山形名物です。山形の市内には蕎麦屋さんがたくさんあります。今回は能登屋の手打ちそばでした。
夕食の間、女将さんがすべてのお部屋を訪問しているようで、私達の部屋にも来てくださいました。
いろいろお話をしてくれましたが、おしんのエピソードが面白かったので少しご紹介します。
おしんの撮影は、一週間全館貸し切りで行われたそうです。テレビ内での宿名は「銀山閣」、お部屋は3階の「清流」を舞台に撮影されました。
おしんは小林綾子さん、田中裕子さん、乙羽信子さんが役柄を入れ替えます。撮影はおしんんお晩年役の乙羽信子さんの回想シーンから始まります。
このとき大事に持っていたこけしが銀山温泉のこけしであることが判明し、そこから銀山温泉が舞台に選ばれました。
酒田に奉公していた子役の小林綾子さんが銀山温泉に出稼ぎに行っていたお母さん役の泉ピン子さんに会いに来るシーンは名場面となっています。
おしんは、逆境にめげず健気に生きていった女性の人生をドラマ化したもの。当時の視聴率は驚異的で平均52.6%あったと言われており、この記録は未だに破られていません。
【小鍋】尾花沢牛のしゃぶしゃぶ
しゃぶしゃぶします。ポン酢とゴマダレを用意してくれました。薄めのお肉で柔らかく、とても美味しかったです。
女将さんから頂いたスイカの皮の漬物。初めていただきました。
【揚物】山菜天ぷら レンコン、タラノメ、コシアブラ、舞茸、ウド
山の幸が豊富でとても嬉しいです^^
【お椀】鴨汁 別のお鍋で作ってくれました。鴨つみれ、鴨肉、きのこ類などが入っています。
【ご飯】山形県産つや姫 【香の物】地のもの
【水物】季節の果物。手前にあるのはさくらプリン。杏仁豆腐にさくらの風味が混じったような素敵な味でした^^
夕食後、和室に布団を敷いておいてくれました。
夜の銀山温泉
銀山温泉の楽しみは宿だけではありません。夜は20:00前後が一番雰囲気がいいということで、食事のあと街に繰り出しました。
まずはお部屋からの景色です。まさに映画のセットのような、ジオラマのような素敵な世界が広がっています。
橋の向かい側から能登屋側が一番の写真スポットですので、夜遅くまで人の流れが絶えませんでした。
宿の向かいからの景色です。木でできた橋、赤い欄干、そして能登屋本館、本当に素晴らしい。
ガス燈が灯る街並みも素晴らしいです。通路は明るくなっており、危なくはありません。
今回は食後のデザートをいただきに・・・
伊豆の華へやってきました。
こちらは食事、甘味、お酒をいただける喫茶店のような店舗です。今回のお目当ては・・・
こちらのそばソフト黒蜜きな粉がけ。そば粉を使ったソフトクリームに黒蜜ときな粉が添えられ地ます。まずはプレーンで、その後黒蜜、きな粉とかけていただくことで、少しずつ風味の変わった味が楽しめます。
銀山温泉に来たら是非味わっていただきたいスイーツです^^
他に、地ビールの月山ビールもいただきましたよ^^
いつまでも見ていたくなるような夜景です^^
能登屋旅館の上には満月が出ていました^^
会場で朝食膳
朝食の会場は夕食と異なり、「喜楽」でした。こちらは畳敷きにテーブルの広めの会場です。
こちらは子供用の朝食膳。大人と比べると、少し品数が少なくなっており、小魚がソーセージに代わったりしています。
こちらは大人用の朝食膳です。とても豪華ですね^^
湯豆腐は温めて熱々をいただけます。タレも一緒に温めています。
焼き鮭、玉こんにゃく、ウグイ。
銀山温泉名物、おしんめし。白米に大根と大根の葉を入れて、塩味になっています。
小鉢は上から煮物、ブルーベリーヨーグルト、むきそば、きのこの和え物、お浸し、お新香です。
タケノコと麩などが入った煮物。
サラダです。
こちらは温泉の定番、温泉玉子。
海苔にはしっかりと能登屋のロゴが入っています。
味噌汁はなめこ汁。
食後はロビー脇の山ぼうしで、街並みを見ながらコーヒーをいただくことができます。
銀山温泉街を回ってみました2022
2020年に銀山荘を訪れたときと、銀山温泉街のレイアウトが若干変わっていましたので、変わった点を中心にご紹介します。
まず、現在は以前と異なり、銀坑道の跡地に行くことができなくなっています。木が倒れたりして危険なのだそうです。
なお、2020年の銀山温泉街の散策の様子は別の記事と動画にしていますので、もしよろしければ御覧ください。
銀山温泉街の手前には、「あいらすげーな」があります。以前は奥にある貸衣装の店舗だけだったのですが、手前には同じ名前のカフェもオープンしていました。
こちらは貸衣装の店舗。ハイカラさんと言われた、大正浪漫風の貸衣装が男女ともたくさんあります。こちらで衣装をレンタルして、銀山温泉街を歩いている方もたくさんいましたよ。
こちらはカフェ側の店舗。尾花沢名物、すいかジュースなどがありました。
こちらはしろがねはしの脇にある「西塚菓子舗」こちらも店内は以前と変わりないのですが・・・
以前は温泉街の一番奥の方にあった「ハイカラさんのカリーパン」がこちらに引っ越していました。
「久しく持ちあるいても良い餅」から「久持良(くぢら)餅」と名付けられた山形の郷土料理がありました。
橋の反対側には野川豆腐店。こちらの名物は「立ち食い豆腐」。豆腐や油揚げなどをその場でいただくことができます。朝7:30開店で、なくなり次第終了なので、食べたい方はお早めに。
野川豆腐店の近くにあるのが「和楽足湯」。川を見ながら本格的な足湯を楽しむことができます。
このあたりを通るとほんのりと硫黄の匂いがして、温泉に来たことを実感できます。
下を流れるのは銀山川。ニジマスがたくさん泳いでいます。
ここから主なお宿をご紹介していきます。
かなり目立っているこちらの宿は藤屋。旧館を2006年、隈研吾氏のデザインで改装したため、かなりモダンな雰囲気になっていますが、木造3階建ての形状など、大事なところは残っているようです。
一時期外国人の女将さんがいた事でも有名になりましたね。
こちらは古山閣。銀山温泉では最も古い大正4年建築の木造4階建て。中もほぼ大正時代のまま保存されているそうです。
特徴は何と言っても真ん中に並んでいるカラフルな鏝絵。こちらはよく見ると、お正月から節分、ひな祭り、花見、鯉のぼり、田植え、七夕、お祭り、収穫、七五三と並んでいます。
能登屋と同様、観光スポットとしてはとても見栄えのいいお宿となっています。
左から、古山閣の新館クラノバ、旅館松本、昭和館と並びます。
こちらは昭和館。もとは「笹原太郎左ェ門」というお宿だったとか。
一見3階建てのお宿に見えますが、内部はエレベーターもあり、最上階のお風呂は6階にあるそうです。
こちらは古勢起屋別館。当ブログでもご紹介している銀山荘の姉妹館となります。
木造4階建ての建物は圧巻ですね。内部は2016年に一部リニューアルされたそうです。
右が本館古勢起屋、左はやなだ屋。
こちらの本館古勢起屋は20年ほど閉鎖されていましたが、2022年の7月に再度オープンするそうです。そのため、昔の風情を残しつつ、特に1階部分の外観などはかなり新しくなっています。
こちらは御宿やなだ屋。4部屋のみの小宿です。
こちらは能登屋旅館の隣にある旅館永澤平八。宿の前に橋があり、一見能登屋旅館とかなり似ています。
さて、能登屋旅館から更に奥へ進んでいきます。右に見えるのは「八木橋商店」。
こちらが八木橋商店。お菓子類や雑貨、工芸品などが中心です。
途中に貸切風呂、「おおもかげ湯」がありました。
こちらは伊豆こけし工房。おしんの思い出のこけしはこちらで作られたとされています。
以前、ハイカラさんのカリーパンの店舗があったところは、「湯けむり食堂 しろがね」に変わっていました。温泉むすめ「銀山心雪(ぎんざんこゆき)」の看板もあります。
こちらはそば処「滝見館」。滝が見える絶景のお蕎麦屋さんです。蕎麦もメチャうまいです。以前こちらで蕎麦をいただいたときの様子は動画にしていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
滝の近くに直接行くこともできますが、滝見台までこの橋?を渡って歩いていってみます。
これが「白銀の滝」です。豪快に落ちてきています。高さは22mもあるそうです。
能登屋の前まで戻ってきました。目の前にあるショップ、江戸屋です。
こちらで少し買い物もしましたが、お目当ては隣りに入り口のある「クリエ」。小さな喫茶店ですが、2階からの景色がなかなか良かったのでご紹介します。
クリエの2階からの景色です。正面に能登屋旅館が見えます。私達の部屋がよく見えます^^
今回はバナナミルクシェイクをいただきました^^
チェックアウト
チェックアウトはフロントで行いました。
日本秘湯を守る会のスタンプ帳も押してもらいましたよ^^
帰りはまた駐車場まで荷物を運んでいただけます。
山形県 銀山温泉 能登屋旅館 まとめ
- 銀山温泉を代表する宿の一つ、能登屋旅館に宿泊しました
- 外からの景色も、中からの景色も素晴らしく、大満足のお部屋でした
- お風呂も充実していて、源泉100%かけ流しのにごり湯を楽しめます
- 山形の食材を多用した食事も素晴らしかったです
- 現在の銀山温泉の街並みもご紹介しています
さすがに銀山温泉で1番人気と言われる宿、あらゆる部分が最高で、感動的な宿泊となりました。
実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。
【山形県 銀山温泉♨️能登屋旅館】登録有形文化財の超人気宿で大正浪漫と奇跡の街並を楽しむ!
本記事が、銀山温泉 能登屋旅館の情報を知りたい方や、これから行こうと検討している方々の参考になれば幸いです^^。ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせからどうぞ!
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