この記事では、青森県、日本三秘湯の一つ、谷地温泉について、お風呂、お部屋、食事の詳細を解説します。
谷地温泉は、開湯から400年以上の歴史を有すると言われ、北海道のニセコ薬師温泉、徳島県の祖谷温泉とともに、「日本三秘湯」と言われ、日本を代表する秘湯中の秘湯です。
旅館は谷地温泉を源泉とする青森の山奥にある一軒宿となっています。
今回は瀬戸内寂聴氏が長期滞在し、「源氏物語第九巻」の訳を執筆したとされる、新館の「源氏の間」に宿泊しました。
この記事では、谷地温泉がどんな宿なのか、お部屋、お風呂、夕食と朝食まで、ブログでフルレビューします。
実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。
【青森県 日本三秘湯♨️谷地温泉】日本を代表する秘湯一軒宿!瀬戸内寂聴さんが愛した「源氏の間」に宿泊
目次
青森県 谷地温泉 瀬戸内寂聴氏ゆかりの「源氏の間」に宿泊してきましたので、館内の概要、お部屋、お風呂、夕食と朝食までブログでご紹介します
谷地温泉 基本情報
谷地温泉とは
谷地温泉は、八甲田山中にある開湯400年の歴史を誇る温泉で、日本三秘湯の宿として知られています。
八甲田周辺には、この谷地温泉の他にも、酸ヶ湯温泉、猿倉温泉、蔦温泉などの秘湯が連なっており、まさに「秘湯ロード」となっています。いずれの温泉も宿泊記を記事にしていますのでぜひ御覧ください。
谷地温泉旅館は、谷地温泉を源泉とする一軒宿となっています。2008年までは、「日本秘湯を守る会」の会員宿でしたが、経営難のため伊藤園グループに運営譲渡し、さらに2014年には休業となりました。
その後2016年から沖縄の「南風見観光グループ」が運営を再開したとされています。
谷地温泉 基本情報
谷地温泉 基本情報
谷地温泉の公式ホームページはこちら。
谷地温泉旅館は、昔ながらの風情を残す一軒宿ですが、客室数は38室と比較的多くなっています。
鄙びた湯治宿としての趣を残す宿ですが、現在は自炊はできなくなっており、二食付きのプランのみとなっています。トイレ・洗面は基本的に共同となっています(唯一今回宿泊した源氏の間のみトイレ・洗面つきです)。
山奥らしく、携帯電話の電波はほとんどつながらず(auのみなんとか繋がります)、Wifiはフロント周辺のみでの利用となっています。
以前は冬期間休業となっていましたが、現在は通年営業となっています。
- 客室数:全38室
- 駐車場:無料 60台
- チェックイン:15:00
- チェックアウト:10:00
谷地温泉 場所
住所:〒034-0303青森県十和田市法量谷地1
TEL :0176-74-1181
【宿へのアクセス】
山奥の宿ですので、どのアクセス方法でも最終的に車で約1時間以上のアクセスとなります。
送迎バス:JR青森駅または八戸駅より60-80分(3日前までに要予約)
路線バス:JR青森駅よりJRバス約120分
青森空港から車で60分
自家用車:東北道 黒石ICから約60分
谷地温泉 客室
客室は本館、東館、西館で全38室、1名から最大6名様まで様々な客室がありますが、すべて畳敷きの和室になっています。
ベッド付きのお部屋と、布団のお部屋があり、基本的にトイレと洗面は共同です(源氏の間のみトイレ・洗面付きです)
宿泊費は、最も安いシンプルプラン(1泊2食つき)で1名あたり15,750円(和室8畳)~21,250円(源氏の間)となっています。
今回宿泊したのは瀬戸内寂聴氏命名の「源氏の間」です。
谷地温泉 温泉
谷地温泉の泉質は中性に近い硫黄泉で、入りやすい乳白色の抜群の泉質です。
男湯女湯それぞれに「上の湯」「下の湯」があり、男女入れ替えになっています。露天風呂はありません。
- 男湯・・「上の湯」「下の湯」「打たせ湯」
- 女湯・・「上の湯」「下の湯」
17:30-20:30の間、男女入れ替え。24時間入浴可(8:30-10:00は清掃)
ぬるめの「下の湯」で体を慣らしてから熱めの「上の湯」に入るのがおすすめの入浴方法のようです。
「下の湯」
- 源泉名…谷地温泉1号泉(自然湧出)
- 泉質…単純硫黄温泉(硫化水素型)
- 泉温…約37℃
- PH値…4.7
- 源泉100%掛け流し
「上の湯」
- 源泉名…谷地温泉2号泉(引湯)
- 泉質…単純温泉(硫化水素型)
- 泉温…約38℃
- PH値…5.2
- 源泉100%掛け流し
谷地温泉は日帰り入浴も可能です。
- 営業時間:10:00-17:00
- 入浴料:大人600円
お風呂については特別に撮影許可をいただいて、記事内で詳細に解説していますので是非御覧ください。
今回の宿泊プランの紹介
楽天トラベルで予約
今回は楽天トラベルで予約しました。
今回のプランは
【東館/源氏の間】森と温泉とお食事と〜日本三秘湯「谷地温泉」シンプルプラン【2食付】
宿泊費は1泊2日、2食付き大人2人で49,100円(24,550円x2)でした。
青森県 谷地温泉に宿泊してきましたのでブログにてご紹介します
谷地温泉の概要
十和田市から酸ヶ湯へと続く秘湯ロード、現在は谷地温泉を目指して走っています。
今回は、日本三秘湯 青森県 谷地温泉をご紹介します。
谷地温泉は、開湯400年以上、北海道のニセコ薬師温泉(現在閉館)、徳島県の祖谷(いや)温泉とともに、「日本三秘湯」と言われ、
温泉好きをも唸らせる複数の良質な源泉、鄙びた雰囲気、そして青森の山奥という環境は、まさに都会の喧騒を忘れて温泉を純粋に楽しめる、秘湯中の秘湯一軒宿となっています。
今回は尼僧であり、小説家でもある、瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう)氏が命名したとされる、新館の「源氏の間」に宿泊しました。
この記事では、自慢の温泉と源氏の間を中心に、館内の概要、夕食と朝食まで、谷地温泉の魅力をフルレビューします。
見どころたっぷりの記事となっていますので、ぜひ最後までじっくりとご覧ください。
谷地温泉は、海抜約780m「谷地湿原」と呼ばれる八甲田山麓の広大な湿原の中にあり、周囲は、さまざまな高山植物の宝庫となっています。
かつて「日本秘湯を守る会」の会員宿でしたが、2014年に休館、その後2016年から沖縄の「南風見(はえみ)観光グループ」が運営を再開したとされています。
谷地温泉は、どんな交通手段でも、最終的に車で1時間以上のアクセスとなっています。
日本有数の豪雪地帯のため、以前は冬季休 業となっていましたが、現在は通年営業となっています。
客室は全38室、鄙びた湯治宿の趣を残していますが、現在は自炊はできず、二食付きのプランのみとなっています。
トイレ・洗面は一部の部屋を除き共同、携帯電話の電波はほとんどつながらず、Wifiはフロント周辺のみとなっています。
日帰り入浴も営業しています(大人800円)
谷地温泉の飲み水はすべて八甲田の湧き水です。
まさに都会の喧騒を忘れられる秘湯一軒宿になっています。
玄関を開けると目の前に売店があります。
そして可愛らしいテンの写真がお出迎え。冬には実際の姿を見ることができるそうですよ。
混浴だった頃(1950年代)の写真です。すごいですね😅
フロント脇には、日帰り入浴の券売機がありました。
チェックイン
フロントでチェックインです。
館内やお風呂の説明、夕食の時間(18:00か19:00)や朝食の時間(7:00〜8:30)など説明してもらいました。
今回のプランは【東館/源氏の間】「谷地温泉」シンプルプラン【2食付】です。
宿泊費は、最も安いシンプルプラン(1泊2食つき)で1名あたり15,750円(和室8畳)~21,250円(源氏の間)となっています。
東館 源氏の間 お部屋レビュー
東館は谷地温泉の一番奥にあります。
谷地温泉の中では比較的新しい雰囲気です。
端には洗面、トイレ
こちらが客室です。
源氏の間は東館の最も奥にあります。
源氏の間の説明書がありました。
寂聴氏は平成8年に約1ヶ月滞在し、「源氏物語」第9巻「早蕨・宿木・東屋」を執筆されたそうです。
木製のキーホルダーでした。
あらかじめ布団が敷かれていました。
外の景色です。景色というほどではありませんが、下には実は小川が流れているようで、川の音が聞こえました。
お部屋は10畳+広縁。布団を敷いても、テーブル周りなど余裕がある広めのお部屋です。
床の間には「源氏物語」がありました。
こちらの「巻九」の「早蕨・宿木・東屋」の部分を、約1ヶ月の滞在で執筆されたそうです。
壁には寂聴氏の書や
執筆中と思われる写真が飾られていました。
こちらの立派に彫られた机はもしかして寂聴さんが使ったのかしらん、など考えてしまいます。
お部屋にはテレビ、ヒーターはありますが、エアコン(クーラー)はありませんでした。
大きなテーブルと座椅子があります。
こちらはお茶のセット。お茶は粉末のお茶でした。
ポットと冷水が用意されています。お水は洗面の蛇口から直接飲用できます。
浴衣、タオル、歯ブラシがありました。
フェイスタオルには谷地温泉のロゴ入りです。
浴衣にも谷地温泉と書かれています。
敷布団は薄手のマットレスと敷布団で、厚さはまずまずです。
クローゼットはなく、ハンガーが壁にかけられています。
こちらは洗面です。源氏の間は谷地温泉で唯一洗面・トイレのあるお部屋です。
洗面は至ってシンプル。ハンドソープのみです。
トイレはウォッシュレット付きとなっていました。
谷地温泉について解説
谷地温泉について解説します。
谷地温泉は全38室、本館、西館、東館に分かれています。
本館には売店、フロント、食堂、西館には大浴場、東館には客室のみあります。
お風呂は男女入れ替えですが、17:30-20:30と、食事の時間と重なっているため、両方のお風呂に入りたい方は注意が必要です。(女性の方が男湯の自噴泉、うたせ湯に入りたい場合にはこの時間に入る必要があります)
裏面には注意事項が書いてあります。
冷蔵庫はお部屋にはありませんので、共同のものとなります。ドライヤーもお風呂にのみ用意されています。また携帯電話の電波はほぼ繋がらず、WiFiはフロント周辺のみとなります。トイレも共同となります(源氏の間のみお部屋にトイレがあります)。
谷地温泉 大浴場
男女の大浴場をご紹介します。以下、清掃の時間に特別に撮影許可をいただいています。
大浴場 男湯
まずは男湯をご紹介します。
入り口に下足箱があります。
男湯の脱衣スペースです。部屋数が38であればこれくらいで十分だと思います。
脱衣スペースは洗面一つでこぢんまりとしています。
洗面にはドライヤーがあります。谷地温泉では貴重ですね^^
こちらが谷地温泉、男湯です。硫黄泉ですが、硫黄の匂いはキツくはありません。
色違いの木材が使われていますが、新しい方は、今年の大雪で崩れた部分の補修とのことです。
まずは奥の方へきてみると、洗い場がありました。お湯と水の蛇口のみで、シャワーはありません。
シャンプー、ボディソープ、コンディショナーは用意されています。
メインの湯舟が2つありますが、こちらが「下の湯」です。一見してもう一つの上の湯よりは色が薄く、少し青みががっています。
全国的にも希少な足元湧出泉で、霊泉とも称されています。泉質は単純硫黄温泉(硫化水素泉)、pH4.6、泉温は37.4℃。
こちらは「上の湯」。綺麗な乳白色のお湯です。
泉質は単純温泉(硫黄泉には少しだけ硫黄成分が足りないそうです)、pH5.2、泉温は42℃となっています。
入浴の方法が書かれており、ぬるめの下の湯にゆっくり使ってから、熱めの上の湯に入るのがオススメとのことです。
こちらには「あがり湯」がありました。こちらは36℃の別の源泉が引かれているそうです。お湯は無色透明でした。
さらに、あがりゆの脇に、下へ続く入り口があり、行ってみました。
こちらはうたせ湯。ちょっと見えにくいですが、座って浴びられるようになっています^^。
大浴場 女湯
続いて女湯をご紹介します。
こちらが下足入れ。
女湯の脱衣スペースです。広さはほぼ同様ですね。
洗面は2つありました。ドライヤーも2つあります。
自家発電のため、持ち込みのドライヤーは禁止となっています。
大浴場、女湯です。男湯と同様に、補強の柱や壁が新しくなっています。
女湯では、洗い場が手前側と奥の二箇所にありました。ただ、どちらもシャワーはありません。
こちらが女湯の下の湯。男湯と違いこちらは引き湯になっています。お湯の色は同様に少し青みがかった綺麗な白色のお湯となっています。
こちらは女湯の上の湯。こちらも男湯と同様です。単純泉となっていますが、見た目も匂いも完全に硫黄泉です^^
湯舟の周囲の枠については昔の雰囲気が残っていますね^^
女湯にもあがり湯がありました。こちらは上の湯、下の湯とは別源泉です。
館内散策
夕食まで時間があったので、館内を散策しました。
東館
まずはお部屋のある東館です。時計もレトロですね^^
東館の端にはお手洗い・洗面がありました。
こちらが洗面です。2-3人分くらいのスペースになっていますね。
奥には共同の冷蔵庫がありました。
こちらはトイレです。
季節によってカメムシが出るようです。今回は遭遇しませんでした^^
西館
東館を出ると西館があります。西館には手前に女湯、奥に男湯があります。
入り口側には、ロッカーがありました。
こちらは西館の客室です。
本館
本館の入り口には下足箱があります。
こちらは本館の洗面です。
本館2階へ行ってみます。階段はかなり古そうです^^
本館2階の廊下です。東館よりは古そうな客室が並んでいます。
こちらは2階の洗面です。
この階段を降りると、フロント前のショップに出ます。
フロント前ではWiFiが利用できますが、安定しておらず、通信速度は計測できませんでした😅
携帯電話は繋がりませんが、懐かしの公衆電話がありました
こちらはフロント前
寂聴さんの書や原稿が飾られていました。
入浴剤「谷地の湯」がありました^^
石坂ケンタさんの漫画「ざつ旅」にも谷地温泉が紹介されています。
こちらは売店。
青森のお菓子などお土産中心の品揃えです。
テン関連のグッズもありました^^
谷地温泉オリジナルTシャツ(2,900円)。
青森の伝統工芸品です。
驚きはこちらのハーゲンダッツ。レアな味もあって、品揃えもすごい!
ドリンク類も売られていました。
食堂の手前に自販機コーナーがありました。
食堂ではランチもいただけます。
お土産はこんな感じです。テンのぬいぐるみも買ってみました^^
夕食会場で夕食
夕食会場は本館突き当たりにある食堂「ぶなしずく」。
通常のテーブル席と、畳敷のテーブル席がありました(翌朝は畳のテーブル席でした)
ドリンクメニューです。岩魚の骨酒は日本酒好きならおすすめです。
一杯目は奥入瀬ビールのピルスナーとヴァイツェンをお願いしました。
こちらはお品書きです。メインは青森県産牛陶板焼でしょうか
最初に配置されていたお膳です。
ご飯は青森県産つがるろまん、セルフサービスです^^
【焼物】岩魚塩焼き
谷地温泉の名物です。
【先付】あみたけ煮付け おそらく山で採れたものでしょう、コリコリでした。
【先付】うるい梅マヨネーズ
【造り】青い森紅サーモン、カンパチ、ホタテ
【酢の物】シメサバと阿房宮(キクラゲ)の酢の物
阿房宮という漢字は初めてみましたが、キクラゲとのことでした。
【陶板】青森県産牛陶板焼
夕食のメインです。厚めの青森牛が美味でした^^
【揚げ物】エビ、イカ、こごみとタラの芽の天ぷら
旬の山菜の天ぷらは絶品^^
【蒸物】茶碗蒸し
妻の好きな銀杏が入っていました^^
【椀物】ウニとアワビのいちご煮
いちご煮は、青森の郷土料理です。
【水菓子】イチゴ、りんご(ふじ)
デザートは青森らしく、りんごでした。
夜の景色
夜のフロント付近です。売店とフロントは閉まっていました^^
食堂で朝食
朝食は朝7:00〜8:30ですが、今回は朝一で行ってみました。
夕食と違い、畳敷のスペースです。
畳の上にテーブル席でした。
窓からは下に川が見えています。
朝食もご飯はセルフサービスです。
朝食膳です。シャケ、卵焼き、海苔、とろろなど、とても朝食らしい朝食ですね^^
チェックアウト
フロントでチェックアウトです。
谷地温泉、いかがでしたか。
やや不便さはありましたが、鄙びた雰囲気、素晴らしい泉質と、まさに秘湯を堪能できる感激の宿泊でした。
これからもいろいろな宿をご紹介してまいりますので、引き続きご覧ください。
青森県 谷地温泉 まとめ
- 日本三秘湯 青森の山奥にある谷地温泉に宿泊しました
- お部屋は瀬戸内寂聴さんが源氏物語を執筆したとされる「源氏の間」です。
- 周囲には何もない宿で、通信もほぼできず、秘湯感は抜群でした
- お風呂は上の湯、下の湯と色や温度が違う源泉が最高でした
鄙びた雰囲気、素晴らしい泉質と、まさに秘湯を堪能できる感激の宿泊でした。
実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。
【青森県 日本三秘湯♨️谷地温泉】日本を代表する秘湯一軒宿!瀬戸内寂聴さんが愛した「源氏の間」に宿泊
本記事が、谷地温泉の情報を知りたい方や、これから行こうと検討している方々の参考になれば幸いです^^。ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせからどうぞ!
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